●フロム蔵王アイランドの
ゆかいな仲間たち(98.4)
アイランドの仲間たちの近況をご紹介。
3月初め、ここ蔵王山麓でもやっと春らしいキラキラした日差しを感じる日が多くなってきた。とはいえ、まわりはまだ白い部分が多くを占めている。 今年の冬の特徴は、強風が少ないことである。いつもの年なら、降った雪も強風によって身の丈以上の吹き溜まりとなり、雪が着きにくい牧草地ではわずかながらの土色やみどり色が顔をのぞかせていることが多い。今年は、満遍なく雪が大地を覆ったせいか、白一色である。しかし、その雪もこの時期ともなると、春分に迎う太陽の勢いには最早かなわない。見る見るその厚さが薄くなる。雪解けの季節である。 冬の間中、納屋の中の小屋に封じ込まれていた6羽づつのニワトリとフランス鴨もやっとのことで外にでることが許された。鴨はやはり水辺を好む鳥である。池の中で羽をバシャバシャさせながら、水浴びに興じている。弾け飛んだ水が眩しい陽の光に反射しキラキラ光る。ネコヤナギの芽もパンパンに膨らんでいる。
冬の間、壁ひとつ隔てたニワトリとフランス鴨は、どんな毎日を過ごしながらこの春を待ち望んだのだろう。そんな双方の様子を垣間見ることができるひとつの足跡がある。 |