●フロム蔵王　四季の便り＜1997.MAY＞

　
＜蔵王ハーブファームガーデン＞

桜の季節も終わり本格的な春になって来た。この季節は苗づくり、ガーデンへの植え付と何かと忙しくゆっくりとガーデンを眺める余裕がない。冬ごしたハーブ達は日々成長し、少しはガーデンらしくなって来た。オールドローズは、5月2日にカナリーバードが咲き、5月4日バンクシアルチア、5月7日ロサキネンシスムタビリスが咲き始めている。今年は昨年より少し早いのかも知れない。オールドローズの中で特にめだつのはクレアジャキエール、開花はまだだがその成長ぶりがすさまじい。高さ巾とも3m程に繁っている。オールドローズの栽培はまだまだわからない事が多いので今後も観察を続けたい。

フロム蔵王アイランドの春は5月の連休にやって来た。山桜が満開になり、周囲の雑木林も一斉に芽ぶいて来た。これがとても美しいのだ。同じ緑色なのだが、微妙に色が異なり、重なり、並んでいる様は、実に心地よい風景だ。しばし見とれてしまった。 　また今まで所々土が見えていたガーデンは、いつの間にか多年草のハーブ達が繁り出し、少しこんもりとして来た。放飼いの鶏が、さかんに地面を引っかき回し餌を食べている。気のせいか彼らも春の光を楽しんでいるように見える。遠くでキツツキの木をノックする音が響いて来た。