●フロム蔵王 四季の便り<1997.AUG>

 
<蔵王ハーブファームガーデン>

蔵王ハーブファーム

 梅雨の晴間にラベンダーが咲いた。ラベンダーをガーデンに植えてから10年以上たつだろうか。私達がハーブを始めるきっかけになったのがこのラベンダーだったので、とても思い出深い。宮城県大河原町に根づいたのは、ラバンディンシール、今では一株の株回りが直径2メートル程に成長している。この品種に出会うまで様々な種類を試してみたが失敗に終わった。半ば諦めかけている頃にこの品種に出会ったのである。今では町のいたる所でラベンダーを植えた庭を見ることが出来る。また公共の公園、ロードサイドなどにも数多く見られる様になって来た。町全体がガーデンパークになれば…と一人密に願っている。
遠藤慎一

 

<フロム蔵王アイランドガーデン>

タイム、アップルミント、ダイヤーズカモミール

 梅雨が明けると、雑草(すべてに固有の名前がある)の成長が早くなって来た。ガーデンデザインを考える時、いつも彼らの存在が気になって仕方がない。ガーデンの中に雑草があると「きたない」のか、それとも「きれい」なのか。ハーブもヨーロッパの雑草ではないか。ヨーロッパの雑草が「きれい」で、日本の雑草が「きたない」のだろうか、等とあれこれ考えている内に今年も手に負えない状態になってしまった。アップルミントの隣にヨモギが生え、タイムとクローバーが混植している。オールドローズとペンペン草、ダイアーズカモミールの中にアカザが繁っている。ホリーホックが野生化した牧草の中で白い花を咲かせている。これはこれで「きれい」ではないかと言う言葉が脳裏をかすめた。
遠藤慎一